加齢や環境要因に起因するシワとたるみは、単なる美容上の悩みだけでなく、
皮膚の構造的老化として医学的にも注目されています。
皮膚の若々しさを支える主要成分であるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は、
加齢や紫外線曝露、ホルモン変化、睡眠不足などの生活習慣の変化により
その量・質が低下し、やがてシワやたるみとして現れますが、
最も大きな要因は「加齢によるシワ・たるみ」です。
マッサージやトレーニング等のセルフケアで症状を一時的に緩和することができる
のは表情筋までのシワ・たるみでしかなく、加齢による進行性のシワ・たるみは
皮膚や筋肉以外に、脂肪組織や支持靭帯、骨にまで影響が及んでいます。
そのため、シワ・たるみを治療するには肌に関する知識を持った皮膚科専門医による美容医療によって、表情筋の動きを助けている支持靭帯の老化や、
表情筋の負荷となっている顔の脂肪組織の改善を促すことが重要になります。
当院では、ボトックスやヒアルロン酸を用いた注入治療からSMAS筋までアプローチができるHIFU、RF高周波治療ができる
インモードリフトまで多角的にシワ・たるみに対する治療を行っています。
顔にシワ・たるみができる原因は、
加齢や外部要因により皮膚、筋肉、脂肪組織、支持靭帯、骨に
影響が出ることで症状が現れ始めます。
年代別に顔のシワ・たるみ症状の進行度を
見ていきましょう。
年齢 | 顔のたるみの症状 |
---|---|
20代後半 | 頬の毛穴が目立ち始める |
肌のハリと弾力低下が気になり始める | |
目の周りの小じわが気になり始める | |
30代 | 頬の位置が少し下がってくる |
ほうれい線が気になり始める | |
目の周り、口周りのシワが気になり始める | |
40代 | 頬の位置が下がってくる |
ほうれい線が目立ち始める | |
目の周り、口周りのシワが目立ち始める | |
50代 | 口周りのたるみが目立ち始める |
ほうれい線が深くなる | |
フェイスラインが下がってくる | |
二重あごになる | |
額やこめかみ、頬がやせる | |
60代以降 | 50代のたるみの症状がさらに進行する |
両頬が垂れ下がる | |
あごと首の境界がはっきりしなくなる |
皮膚の強度・弾力性を保つために不可欠です。
加齢に伴い、真皮層のコラーゲンは約65%減少するとされ、特に網状層におけるコラーゲンの低下がシワ形成の直接的要因となります 。
皮膚にゴム状の弾力性を与える役割をします。
加齢によりエラスチン線維は断片化・変性し、MMP(マトリックスメタロプロテイナーゼ)による分解が加速、
結果として肌の弾力性が低下し、たるみや深いしわの形成につながります 。
肌の保水力を担い、皮膚の潤いを支えます。
ところが、加齢によりヒアルロン酸の生成量は減少し、20代では豊富だったヒアルロン酸が60代には50%以下に低下すると報告されています 。
ボトックス注射は主に、表情ジワや筋肉の過剰な活動を抑えるために使用されます。
ボトックスは小児科や整形外科等の医療現場において様々な場面で使用されていますが、
美容皮膚科で使用するボトックスの量は少量であるため安全性の高い治療法となっています。
ボトックス注射は以下のような悩みや症状に適しています。
眉間のシワ: 繰り返し眉をひそめることでできたシワに。
額のシワ: 表情を作るときにできる横じわ。
目尻のシワ: 笑ったときや目を細めたときに見えるシワ。
小顔効果: 咬筋にボトックスを注入することで、エラを抑制し、顔をスリムに見せる効果。
ヒアルロン酸注入は皮膚に水分を与え、ボリュームを出すための治療法です。
ただシワを埋めるだけでなく、顔全体のボリュームを調整して頬の位置を高くする等の微妙な形の修正も可能です。
ヒアルロン酸注入は主に以下のような悩みに対応しています。
ほうれい線: 鼻から口元にかけての深いシワを目立たなくする。
目の下のクマ: くぼみを埋めて目元にふっくら感を持たせる。
頬のたるみ: 年齢と共に失われたフェイスラインのボリュームを改善する。
フェイスラインの改善: シャープなラインを作るために使用。
HIFUは高強度焦点式超音波を利用した治療法で、皮膚の深部にあるSMAS筋に熱エネルギーを与えることで、
コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、リフトアップ効果が期待できる施術です。
HIHUは主に以下の症状に適しています。
顔のたるみ: フェイスラインを引き締めたい方に最適。
皮膚のハリ不足: コラーゲン生成を促進することで皮膚を柔らかくし、潤いを持たせる。
しわの改善: 特に目元や口元の小じわにおいて効果が期待できる。
二重あご: 顔全体の引き締めによって改善される。
高周波(RF)は、皮膚深部をじんわりと温めることでコラーゲンの生成を促進し皮膚を引き締めます。
高周波治療は局所的な脂肪をターゲットにした施術にも用いられ、気になる部位の痩身にも使用されます。
当院で導入している最新型のRF治療器であるインモードリフトは、
美容大国の韓国で大人気の施術となっており、MiniFXで脂肪組織を破壊し、FORMAで肌を引き締めることで、
キュッと引き締まった「Vシェイプ」のフェイスラインを実現します。
高周波(RF)治療は主に以下の症状に適しています。
肌のたるみ: 特に年齢によるたるみを改善する。
しわの改善: 深いしわや小じわを目立たなくする。
毛穴の開き: 肌のハリの向上によって毛穴を目立たなくする。
肌質改善: 皮膚全体の質感を向上させる。
シワ・たるみの改善にはセルフケアだけでは限定的な効果しか発揮しません。
当院ではシワ・たるみの症状で悩んでいる方に対して適切な治療法を皮膚科専門医の資格を持つ医師が診断のもと提案しています。
気になる方や費用を検討してから決めたいという方までお気軽にご相談ください。